番外編:台湾遠征記

Rock it! の告知ではありませんが、正月休みを利用して台北の岩場・龍洞へ行ってきたので、誰かのお役に立てばと思い備忘録として残しておきます。
台湾は初めて訪れた国でしたが、素晴らしいロケーションでのクライミングや、安くておいしい食文化を満喫し、低価格で大満足のトリップとなりました。





日程:2020年1月2日-1月5日(3泊4日)
航空会社:Peach航空
航空料金:往復30,000円(関西国際空港-台湾桃園国際空港)
場所:台北(龍洞岩場)
人数:2人


◆岩場のご紹介
龍洞は台北市内から約1時間半程の近さにあり、海岸線沿いに約1.5kmに及ぶ岩場が続いている。9つのエリアにスポーツからトラッドまで600近いルートがあり、グレードは5.5~5.14まで幅広く初心者から上級者まで楽しめる。
岩質:砂岩





◆岩場へのアクセス
【龍洞までの行き方】
台北駅から龍洞までは、1811番の直行バスを利用するか(約1時間半前後)乗り継ぎの場合は、台北市-基隆市までバスか電車で行き、基隆市-龍洞までは791番のバスで40分前後で到着する。バス停の降車地は、「龍洞港」か「龍洞湾公園」のどちらかで、どの岩場を目指すかによって降車地が変わる。
【基隆市までの戻り方】
龍洞から基隆に戻る場合も791番のバスを利用。ただし、本数が少なく(1時間に1本程度)時刻表もなかったので、タイミング悪いとかなり待つことになる。
もしネットがつながるようであれば、Bus Tracker Taipeiというアプリを利用すれば、所定のバス停まであと何分後に到着するのか確認できる。


Tracker Taipei



◆トポに関して
日本でもオンライン等で購入できるが、現地でも800元(約3,000円)で購入可能。
自分達は岩場近くにあるClack Houseというクライマーご用達の宿泊施設で購入した。
*台北駅近くの台北山水戸外休聞用品専門店でも販売されていた。




◆ネット環境
現地での公共Wi-Fiのみ使用。
当然岩場では使えないが、宿やバス車内ではスムーズに繋がるので個人的には問題なかった。ただ上記に書いたアプリに接続できれば、バスの到着時間に合わせて行動できるので、時間を節約したい方はWiFiレンタル等が無難。







◆初日(1月2日)
この時期の台北は雨が多いと聞いていたので、出発予定日ギリギリまで迷っていた。
3日前まで粘り、直前の予報ではなんとか天気が良さそうだったので急遽決行することにした。
結果的には最後まで天気に恵まれて、日本の春くらいの気温でとても過ごしやすかった。

*関西国際空港からPeachにて出発



*初日は台北市に宿泊。1泊1,000円のドミトリーだが、とても快適!




今回のトリップは、クライミングだけでなく夜市も楽しみにしていて、初日からたくさん食べ歩いた。













◆2日目(1月3日)
起床後、宿近くの屋台で朝食を食べ、台北駅から龍洞へ8:50分発の直行バスがあるとのことで、8時過ぎに駅に向かう。
バス乗り場はすぐに分かったものの、チケット売り場が見当たらず。
キョロキョロしていると現地のやさしい台湾人が教えてくれて、色んな受付窓口に行ったが、結局全て違う場所だった。
出発時間直前になんとかチケット売場まで辿り着いたが、もうバスが来ているとの事で受付スタッフと共に走りこんでギリギリ間に合った。
このバスを逃すと夕方まで直行バスはないとのこと。


1時間半程で「龍洞港」バス停に到着し、Clack Houseというクライマーご用達の宿泊施設でようやくトポをゲット。スタッフから現地の情報を色々と教えていただき、その後も岩場で会うと登攀中の写真撮影までしてくれていて、何かとお世話になった。
*Clack Houseにて

龍洞港バス停から最も近い「校門口」(SchoolGate)エリアから岩場に取り付く。


スポーツルートは数人登っていたので、簡単なトラッドルートから登る。
龍洞はトラッドルートも5.8くらいから無数にあるので、トラッド入門には良い練習となった。4本~5本登ったところで、「鐘塔」(Clocktower)や「長巷」(LongLane)方面へ移動。





「長巷」(LongLane)




    

午後からは大テラスのある「音樂廳」(Music Hall)へ。このエリアは日差しが心地よくて、3日間毎日登りにきてしまった。
「音樂廳」Fingercrack★★★5.11c

「音樂廳」FuckingFall★★★5.11a

その後、「後門」(BackDoor)まで移動して、「龍洞湾公園」バス停から帰ろうと思ったが、ローカルクライマーの方が「黄金谷」(GoldenValley)エリアから先はスリッピーなので海沿いから行かない方が良いと教えてくれた。
龍洞は海岸沿いにある岩場なので、これまで海沿いを歩けば各エリアに移動できたが、「後門」エリアに行く場合は、一度上部の遊歩道まで上がってから行った方が良いとのこと。
彼らが遊歩道に上がる急登付近まで案内してくれて、龍洞のおススメルートも教えてくれた。
そして彼らはここで別れようと言い出すと、ザックから大きなゴミ袋を取り出し、海から流れ着いたペットボトルを拾いだした。ビジターである僕たちが手伝わない理由はないので、一緒にペットボトルを集めて感謝の気持ちを伝える。彼らは毎回必ずゴミ袋一杯になるまで拾って帰るとのこと。特別な事をしている素振りも全くなかった。

*龍洞湾公園のバス停。平日だと17時半前後にバスが来ていた。









◆3日目(1月4日)
この日は昨日行けなかった「後門」(BackDoor)から登ることにした。
駐車場からアクセスが良いこのエリアは、どんどん人が増え、土曜日ということもあり10時過ぎにはローカルクライマーで一杯になった。



台湾でもクライミングブームなのか、若いクライマーで賑わっていた。
人が増えたタイミングで場所を移動して、「黄金谷」(GoldenValley)へ。

こちらも人気エリア。
日本でもそうだが、アクセスが良い場所に極端に人が集まっている。
少し歩いて「第一洞」(FirstCave)や「大禮堂」(GrandAuditorium)まで移動すれば、ほぼ貸切で楽しめた。

「第一洞」(FirstCave)DeceivingArete★★5.11a


「第一洞」はマルチルートもあり、上部から絶景が楽しめる。

17時過ぎ、この日のクライミングも終了。
昨日通り、17時半にバス停へ着いたが、791番のバスがなかなか来ない。
おそらく休日ダイヤで若干時間が異なるようだった。
18時を過ぎても来ない中、車で龍洞に来ていた方が車内から声をかけてくれるが、基隆の手前までしかいかないとの事でヒッチハイクも断念。
その後しばらくして、観光バスが目の前に止まりどこに行きたいのか聞かれる。
基隆と伝えたが、中国語が全くわからず、とりあえず乗れというジェスチャーをしてくれたので、貸切の観光バスに乗せてもらい無事基隆まで届けてくれた。
臨時ダイヤなのかと思ったが、乗車してから1度もバス停に止まらなかったので、運転手さんのご厚意で乗せてくれたのかと思う。
基隆の街に戻ってから、その日も夜市でたくさん食べ歩いた。













◆4日目(1月5日)
最終日という事で、龍洞1番乗りを目指し、基隆から始発で向かう。
この日は、2日目と同じく龍洞港バス停近くのスクールゲートからスタート。
最終日も快晴で、半袖でも汗ばむくらいだった。
日向はとにかく気持ち良いが、登るには若干暑い。
スクールゲートでは、初日から目星を付けていた、スポーツルートを数本登る。

「校門口」(SchoolGate)Stepover★5.10b




「第一洞」(FirstCave)
場所によって、岩の形状や感触が全く異なり、各エリアに移動する度に新鮮な気持ちで楽しめる。



「第二洞」(SecondCave)


「第二洞」(SecondCave)Zhong Jiang Soup★★★5.11c

最後に登ったのが、Zhong Jiang Soup というスポーツルート。
迫力あるルーフ越えが3回でてきて、とても面白かった。
残念ながら最後までRP出来なかったが、ヘトヘトになるまで登りこんだ。
これであっという間の4日間が終了。
早めに空港へ行こうと話していたが、結局フライト時間ギリギリになってしまった。



今回は男2人旅という事で、いつも通り事前情報はあまり入れずに、現地に行ってから行き当たりばったりのスタイル。色々と間違えたり、時間をロスすることもあったが、それはそれで旅の醍醐味ということで楽しい4日間だった。
また岩場で出会った台湾人はフレンドリーな方が多く、ビジターである自分達も終始気持ちよく登らせていただいた。
海から流れ着いたゴミを拾って帰るクライマーも連日見かけ、自分達の遊び場を綺麗にするという意識がしっかりと根付いている。環境・雰囲気・人、全てひっくるめて龍洞の岩場は素晴らしかった。


台湾トリップの内容は以上です。
もっと自身のクライミングを向上させて、また近いうちに再訪したいと思います。
Rock it に参加していただいてる皆様、ご興味ある方いらっしゃいましたら是非お声がけ下さい。 
長くなりましたが最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。






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